椎名林檎から学ぶ群集心理

こんにちは。
山本です。

昨日も東京は夜から雪になりましたね。
寒いのが苦手な僕にとって、冷蔵庫の中にいるようなここ数日は耐え難いものがあります。
まっ四季があるってことは素晴らしい事なんですけどね。

さて早速本題。

あなたは椎名林檎さんの「ありあまる富」って歌知ってます?
昨年発表された曲なのですが、今をときめく嵐の松本潤くん主演ドラマの主題歌だったそうなので、ご存知の方が多いのではないでしょうか?

椎名林檎_ありあまる富

ありあまる富
 椎名林檎
 EMIミュージック・ジャパン/Virgin Music

そんな「ありあまる富」。

僕のipodトップレートランキング堂々の1位なのですが、その理由は、ズバリ歌詞です。

この歌詞を聴く(見る)度に自尊心が刺激されます。

やっぱり浮き沈みの激しいあの業界で、常に自分の位置を保ち、セールス的にも成功し、多くの人に支持されている訳ですから、贋者な訳がないわけで、「本物」を改めて感じさせられます。

そんな「本物」椎名林檎さんの「ありあまる富」で、僕が一番好きな歌詞はこちらです。


 「もしも彼らが君の何かを盗んだとして
  それはくだらないものだよ
  返して貰うまでもない筈
  何故なら価値は生命に従って付いている

  ほらね君には富が溢れている


う~ん。
改めて凄い!

「文は人なり」と言われるように、文章はその書き手の器以上にはならないわけです。
そういった意味でも、この一文から椎名林檎さんの人となりの凄さが伝わってきますよね。

では、この歌詞から我々は何を学ぶべきか?
一緒に考察していきましょう。



まず、「価値は生命に従って付いている」を僕なりに解釈すると、

・自立することが大切であり、その自立心が価値になる

となります。

歌詞にもありますよね。「盗めるものはくだらないもの」だって。
お金、モノ、は盗めますよね?だから、「くだらないもの」なんです。
逆を言えば、「盗めないもの、それこそ価値があるもの」ってこと。

では、その盗めないものとは?

それで僕は「自立心が価値」だと考えたわけです。

僕が考える自立心とは、自分の脳みそを使って物事考える能力のことを指します。
別に間違ったっていいんです。自分で考えるって事が大事なのです。
(勿論、その考えて出た答えを、再度考えるのも必要で・・・エンドレスで終わりはないんですけどね)

我々が生きている現代社会は情報が溢れかえっています。
情報から逃れることはもはや不可能といえると思います。

そんな情報社会で、無思慮に陥ってその情報に踊らされてはいませんか?というわけですよ。

これをちょっと発展させると、

・群集心理に惑わされるな

という私見となります。

人間は個人である以前に、社会的な存在という面を本質的に持ちます。
その為、あなたは無意識かもしれませんが、社会の一員としての振る舞い、行動を本質的に取っているわけです。

右向け、右ですね。

また、人間の欲求と言う側面から見ても「親和欲求」が当てはまります。
どこかに所属したいという欲求。つまりは群集にいると落ち着く、という心理です。

子供はよく人が持っているものを欲しがりますよね?
これって、単に羨ましいから欲しい、という側面だけをみると、子供のわがままと囚われがちですが、その真意はやっぱり友達と同じでありたい、という群集心理が働いているからだと、僕は思います。

また、ちょっと別の例で例えると、、、
信号待ちをしている映像を思い浮かべてみて下さい。

みんな赤信号では渡らないですよね。
でも、例えば1人が信号無視をしたらどうでしょうか?つられて信号無視する人見かけたことありませんか?

これも「群集心理」のひとつです。

信号待ちするのも群集心理。
つられて信号無視するのも群集心理。

つまりは、みんなと同じ事をする安心感なんですよ。

じゃ「信号無視をした最初の一人はなんなんだ?」とあなたは思われるかもしれません。

でも実は、その信号無視をした人も、どこかで信号無視をした人を見ているわけです。
だから、自分もやる、っていう心理が働くのです。

そう、群集心理は同時刻に起こるわけではないのです。

これは最近では「口コミ」という名で世の中を荒らしまくってます。

ごく最近の例で言えば、映画「アバター」です。

先に言っておきますが、別に僕は「アバターを見るな」とか、見た人はバカだ!とか言いたい訳ではありません。むしろエンターテイメントは僕も好きなほうなので、誤解なきようお願いします。

閑話休題。

アバターがタイタニックを抜いて歴代興行収入1位になったそうですが、これって3D映画っていう側面も寄与しているかとも思いますが、一番の効果は「口コミ」です。

公開1週目より、6週目の方が売上が多い事実を見れば明らかです。

「皆が見ているから」「面白いらしい」「映画館で見ておかないと絶対だめ」「全世界で記録を次々と更新」「3D元年」「タイタニックの監督だから間違いない」

etc

こんな宣伝が街中では氾濫しているのではないでしょうか?

これはまさに群集心理ですよ。見てない人は仲間はずれ。

エンターテイメントである映画にそんな小難しいこと考えなくても、純粋に楽しめばいいじゃない、と言われそうですが、僕は例えアバターを観るとしても、自分の意思・自分の考えを持って観る事が大切だと考えます。

でないと、人間は怠惰な生き物ですから、自分では判断をしなくなります。

そう、

価値は生命に従って付いている

ですよ。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、噂話はあくまで上辺の情報です。
先ほども書きましたが、今の時代情報から逃れることはできません。日々情報のシャワーを浴びていますからね。その情報を得、その情報を活かすことが重要で、活かすにはあなたの考えが大事なのです。

それが、自己の自立であり、椎名林檎さんがいう「ほらね君には富が溢れている」という状態なのだと僕は思います。



追伸
最後にもう一つ。
信号待ちに関する群集心理に関する実例として、こんな光景に遭遇しました。

4歳くらいの子供(女の子)がお母さんと信号待ちをしていたんですね。
見通しもよい交差点なので、車の往来は見渡し良好です。

で、状況的には赤信号でも全く車が通る気配なし。

ただ、4歳くらいの子供が信号無視を進んですることは、想像しづらい事実です。もちろんこの女の子も僕の期待を裏切らずに、しっかりとお母さんの手を握り締めて、青信号になるのを待っていました。

ここからは僕の勝手な想像ですが、この子供は信号無視をする人を見たことはないのだと思います。だからきちんと社会のルールを守る。
信号無視をするという群集心理に侵されてはいないのです。

で、そんな光景の最中、こともあろうにいい年ぶっこいた中年サラリーマン風のおっさんが、堂々と信号無視をやってのけました。

これであの女の子には信号無視という概念が植えつけられてしまったのです。だって、

「おかあさん、あのひとあかしんごうなのにわたったよ」

って言ってましたから・・・(悲しい)。

お母さんがその後に、

「いけないね~。○○ちゃんはしちゃだめだよ」

って諭してくれましたが、純粋無垢な心理が一つ侵された瞬間を目の当たりにした事例でした。

この経験を彼女はどう考えていくのでしょうか?

この道路を横断するとき、もし同じような状況だったら。。。。

自己の自立をできる大人になることを期待しつつ、今日の考察は以上となります。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

山本 和広



追記(2015/02/27)
『ありあまる富』についてこんな記事を書きました。
もしご興味があれば。

『価値は命に従って付いている。』

コメント

  • そうかな?

    あなたなりの解釈はあなたの存在
    それ自体を表すものですね。
    たまたまみちゃいました。
    頑張ってください…応援してます、!


  • Re: そうかな?

    >>1

    まさゆきさん

    こんにちは、山本です。

    コメントありがとうございます!

    まさに仰る通りですね。

    シェイクスピアが

    「世の中には幸も不幸もない。
     あるのは自分の解釈だけだ。」

    的なことを言っていたのをまさゆきさんの
    コメントで思い出しました。

    自分の解釈に翻弄されない生き方を
    していきたいものです。

    ではではー

    ありがとうございました。

    山本



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