モクヒョウ(目標)とユメ(夢)と、時々、モクテキ(目的)

こんにちは。
山本です。

さて今日は前回内容のフォローアップです。

目標(プロセス)という定義をもう少し掘り下げられればと。

それではいってみましょー。

1.イーオンキッズへの問い

昨日ですが、電車内で「イーオンキッズ」の広告が目に入りました。

天海祐希さんの前に4人の子供がいて、各々夢を書いたフリップを手に持ってニコ!的なこんな広告です。

イーオンキッズ

一番右の子のフィリップが見切れてしまっていますが、その子供達の夢は以下の4つです。

A:宇宙飛行士になって宇宙にいってみたい。
B:メジャーリーグの選手になりたい。
C:英語を話して世界中に友だちをつくりたい。
D:英検1級をとるぞ!

さて、あなたはこの4人の子供達の夢にどういった印象を持ちましたでしょうか?

僕は、AとCは同じで、BとDは別々だなと思いました。便宜上カテゴリで分けると3タイプに分けることができます。

・A、C → カテゴリ1
・B   → カテゴリ2
・D   → カテゴリ3

で、なぜわざわざカテゴリに分けたかというと、4人の子供が語る「夢」を違う視点から考えてみたいからです。

前回のフォローアップですので、合わせて「目標」も確認しておきましょう。
※改めて言う必要はないかもしれませんが、「目標」はプロセスとご理解下さい。
※便宜上「目的」もここで確認しておきます。

広辞苑(第六版)では「目標」「夢」「目的」は次のように記載されています。

目標:
目じるし。目的を達成するために設けた、めあて。

夢:
①睡眠中に持つ幻覚。
②はかない、頼みがたいものの例え。夢幻。
③空想的な願望。心のまよい。迷夢。
④将来実現したい願い。理想。

目的:
①成し遂げようと目指す事柄。行為の目指すところ。
②意思によってその実現が欲求され、行為の目標として行為を規定し、方向づけるもの。

ちなみにですが、「夢は必ず実現する」なんてことをどっかのアイドルが声高らかに宣言したとかしないとか噂がありますが、「夢」という単語の意味だけ捉えるならば、それは幻覚であり空想ということです。

では単語の意味を踏まえた上で、先程のカテゴリ別に含まれている要素を確認すると次のようになります。

・カテゴリ1 : 目標、夢
・カテゴリ2 : 夢
・カテゴリ3 : 目標

○カテゴリ1(目標、夢)に関して
カテゴリ1には「目標」と「夢」の2要素が含まれています。

Aの子であれば、

・目標:宇宙飛行士
・夢 :宇宙に行きたい。

Cの子であれば、

・目標:英語を話す。
・夢 :世界中に友達をつくる。

です。Aの子に目標と夢の2要素があるのに違和感がある場合は、前回のプロセスのアップデートを思い出してください。

○カテゴリ2(夢)に関して
カテゴリ2には夢の要素だけです。

・夢 :メジャーリーグの選手になりたい。

○カテゴリ3(目標)に関して
実はカテゴリ3は人によってはカテゴリ2(夢)とも言えるのかもしれませんが、「英検1級は空想的な願望でもないかな?」と考えましたので、ここではカテゴリ3としております。

・目標:英検1級取得



さてここでクイズです。

この3つのカテゴリで実現可能性が一番高いのはどれでしょう?

・・・・・

そう「カテゴリ3」です。

まっ別段クイズにする必要もなく、子供達のフリップを見た瞬間に「英検1級取得(カテゴリ3)」が実現に近しいと思えたでしょう。もちろんカテゴリ要素で考えた場合でも、含まれる要素が「目標」のみですから実現可能性が一番高いわけです(あくまで“他人事”として捉えた見解です)。



で、僕が言いたいのは、「君は宇宙飛行士になれないよ」とか「メジャーリーグなんて才能がないと無理だよ」なんてことを言う大人にはならないで下さいね、的なことではなく、

  • そもそもの問いが間違っているんだよ。

ということです。

先程単語の意味を確認しましたが、「夢」は幻覚なのです。ですからもし「あなたの将来の夢はなに?」と問われたならば、

「えー将来どんな夢をみるかなんて見当もつかないなぁ~。その時の体調や季節にも影響されるだろうし、寝る場所や寝具によっても全然変わったりしそうだしなぁ~。やっぱり起きた時に気分が晴れやかになるような夢をみたいよね。でも・・・将来みる夢のことなんて聞いてどうするの?」

が誠実な答えではないかと。

「きみの将来の夢はなに?」は「宇宙に行きたい」「世界中に友達をつくる」「メジャーリーガーの選手になりたい」と語った子供の可能性を最初から閉じてしまうような問いなのです。

この文脈で考えると、イーオンキッズが回答した「夢」には「目的」という単語の方が相応しいのかもしれません。

「目的」の意味は先程確認したとおり「成し遂げようと目指す事柄」ですからね。

Aの子であれば、

・目標:宇宙飛行士
・目的:宇宙に行きたい。

です。これならAの子の可能性を閉じていないですよね?

「目標はプロセスであるべき」という前回の内容が子供達には少し難しいよというのであれば、

「きみの将来の目的はなにかな?」

が子供達の可能性を閉じない質問だと僕は考えます。



よく安易に「夢は願えば必ず叶う」とか言う人がいますが、こうやって一つ一つの単語の意味を確認してみると、聞くに至らない発言であることがわかります。

そして「夢を諦めないことが成功への近道です」とか「夢ノートをつくりましょう」的な成功哲学がなぜ成功できないのかも今回の内容から説明できますよね。



“言語によって世界が創られる”という思想がありますが、それを踏まえると、言語を構成する単語の意味を丁寧に捉え考えていくことも僕らには必要で、それが目的の実現可能性を高める一つの方法だと僕は考えます。

ご参考になれば。

それではありがとうございました!

2013年1月6日
山本 和広

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