AKB48と伝える技術
こんにちは、山本です。
先日、AKB48のたかみなこと高橋みなみさんが卒業発表を行いました。
AKB48が好きだろうと嫌いだろうと、たかみなに興味があろうとなかろうと、今の日本のエンターテイメント業界でAKB48を無視することはできないのはあなたも周知のことと思います。
たかみなの卒業発表の記事を読んでみると、(当たり前ですが)事前にAKB48の総合プロデューサーの秋元康さんとのやり取りを経てだし、後任総監督の横山由依へも既に連絡済み。
もっと言えば、先週末に放送された『めちゃイケ』の卒業ドッキリは今回の卒業発表の布石だっただろうし、ステマと批判された岡村隆史との熱愛写真だって然り。
作り手側の戦略があって、それに沿って受け手は一喜一憂しているわけです。
行き過ぎな演出
AKB48はよいも悪いも話題の絶えないアイドルグループです。
総選挙、じゃんけん大会、組閣、ミリオン連発、握手会、スキャンダル・・・
そんな彼女たちがここ何年もエンターテイメント業界の中心に居続けている理由は、
物語
があるからです。
10代もそこそこの女の子が人気投票で何位になった、
組閣によってチーム移籍が発表された、
冷静に考えればこんなの大概の人にとってはどうでもいいことです。
でもそのイベントその瞬間毎に、人生の岐路に立つ少女たちには物語があります。
その物語に見る側はなぜかわからないけれど惹きつけられるのです。
結果ではなく、その過程に心が動かされるのです。
例えそこに行き過ぎな演出があったとしてもね。
人生は筋書きのないドラマ
とはよく言われますが、AKB48を見ていると筋書きのないドラマのようでもあり、逆に、これでもかってくらいガチガチに台本があるドラマでもあるような気がします。
アンビバレントなドラマが同時に存在するって感じかな。
世間的には、全ては秋元康の筋書き通りという認識が強いかもしれません。
確かにそういった側面はあるかと思います。
でも、(仮に)そんな台本がある中でも、彼女たちは自分の立ち位置を求めて、もっと現実的な言い方をしてしまえば、自分の商品価値を高めるために日々努力している姿が演出を加えて僕らに届けられます。
この演出をどう受け止めるかは受け手次第ですが、この演出があるからこそ「伝わる」ということを僕らは忘れてはいけないのです。
「伝える」とは?
当たり前ですが、受け手がいて初めて「伝える」ことができます。
(便宜上、伝えるものを「情報」として)
伝わらない情報は、情報ではありません。
伝わってこそ、情報が有用になるのです。
ですので、伝える情報は伝わる形で届ける必要があります。
AKB48ぐらいの規模のアイドルグループは、もうアングラな活動だけでは伝えきれないのです。
(今は)メディアをフル活用した伝え方が必要なのです。
人生の主人公は・・・
「自分である」とはよく言われることですが、忘れちゃいけないのは、
人生の著者も自分である
ということ。
仮に、宿命というものがあったとしても、
仮に、秋元康の筋書きがあったとしても、
自分の人生は自分で書く必要があります。
そして、その書いた物語は伝える必要があります。
なぜ伝えなくてはいけないのか?
人は幸せにならなくてはいけないからです(参照:幸せの条件)。
故に、伝えること、伝える技術は生きる上で必須の技術であるのです。
もちろん、伝える技術は肉体的なものから、精神的なものまで数限りなくありますが、どの技術を伸ばすにしても忘れちゃいけないのは、
相手に伝わる形で伝えなくてはいけない
ということです。
英語しか話せない人に、日本語で伝えても伝わるわけがありませんから。
伝わるだろうは怠慢である。
「わたしは歌もダンスもこんなに頑張っているのに、なんで選抜に選ばれないの!」
と考えるAKB48メンバーは遅かれ早かれ辞めていくのでしょう。
どんなに素晴らしいものも、相手にとって意味のないものなら、それはただのゴミでしかありません。
これは自分に置き換えれば直ぐに納得できることなんですよ。
だってAKB48に興味なかったらたかみなの卒業発表なんてどうでもいいことでしょ?
でもいざ自分が伝え手になったとき、「伝わるだろう」と淡い期待をするんですよね。
人は期待をした途端、手を抜きます。
人は手を抜いた途端、不満を抱きます。
「伝わる」は幻想です。
でもそこに絶望せず、伝え続ける態度こそが自分を人生の主人公とし、自分の人生を書き続けることに繋がるのではないのでしょうか。
ここまでありがとうございました。
山本
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