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セルフスーツとユニフォームスーツ

初夏の銀座中央通り。

「何が何でも美白!」

そんな意気込みを感じる紫外線完全武装をした
ご夫人達が主役の平日の昼間。

和光を背に、ブルガリ、ヴィトン、シャネルが立ち並ぶ
銀座二丁目の交差点を昭和通り方面へ。

銀座マロニエ通り。

「The 銀座」と思わせる街並も、伊東屋の仮店舗を越えると
徐々に庶民にも馴染みのある風景に変わってきます。

昭和通りを越えた一本先にある木挽町仲通り。

住所こそ銀座ですが、ここはすでに下町の香り漂う街。

新富町、築地。

まるで銀座を避けるかのように、新橋からサラリーマンが多く漂流。

午後14時。

何度かお邪魔しているスムージー専門店で
店主との会話を楽しみながら、テラス席から
足早に歩くサラリーマンを見ていました。


銀座を歩く2人組サラリーマン

街を歩くサラリーマン。

6月とはいえ気温は30度近い。

何より湿気が多い今の時期、スーツは堪えます。



クールビズ。

こんな言葉がすっかり定着し、節電スローガン、
スーツへの意識変化も相まって、ノージャケット、
ノータイがほとんどの中、花より団子のF4じゃないけど、
爽やかな風を纏った2人組のサラリーマンが登場です。

一人は、ライトネイビーのピンストライプスーツ。

シャツは白で、ブラウンのニットタイ。

靴も鞄も黒で統一。

もう一人は、(たぶん)シアサッカー素材の
ホワイトグレーの6ボタンのダブルスーツ。

ワイドカラーホワイトシャツに、
濃いめのネイビーソリッドタイ。

こちらの靴はブラウンで、鞄はネイビーでトート系。

どちらも年は30代中盤くらいでしょうかね。


「服は一義的に機能的で合理的で何より自由であるべきです。」

以前、僕のブログにこんなコメントを寄せてくれた人がいました。

コメント欄でのやり取りなので彼の真意はわからないのですが、
欧米のエリートはラフなスタイルは当たり前、
夏場にスーツスタイルで仕事するなんて
時代遅れで世界をわかっていない的なご意見でした。

確かに、暑い時期にわざわざ暑い装いをするなんて
バカですよね。

で、その人は

「そういう人は『暑いから脱いで下さい』と言っても脱がない。
 周りに気を使わせ続けます。」

とも仰っていました。

・・・偏屈な人に囲まれた職場なんですかね?

まーその人の特異な環境は脇に置いておいて、
先程の銀座に清涼な風を吹かせた2人組のサラリーマン。

多分、彼らはどの環境においても装いで
相手に気を使わせることはないと思います。

むしろ彼らの装いは彼らをプラスに押し上げる要素になる。


第一印象は7秒で決まる・・・?

『メラヴィアンの法則』って言うんでしたっけ?

心理学のことはよくわかりませんが、
ただ自分の経験としてもこの法則は腑に落ちる。

だって先程の銀座清涼男子2人組に、
なんとなくヤングエグゼクティブな
雰囲気を感じてしまったから。

どんな仕事をしているのかはもちろん、
話したことだってないのに、彼らの装いだけで
仕事ができる、もっと言えば仕事もプライベートも
「出来る」男の印象を受け取ってしまった。



イメージ戦略。

これを一番わかりやすく使っているのが
欧米の政治家だと思います。

アメリカ大統領の赤のネクタイってのは有名ですよね。

アメリカ、イギリス、フランス、イタリア

このあたりの国の政治家をググってもらうと
受け取る印象の違いを楽しめるかと思います。


007

はい、ジェームス・ボンドですね。

僕がスーツを好きになったのは007がきっかけだった気がします。

「英国には物語がある。」じゃなけいど、
007の物語に陶酔した結果のスーツ好きです。

でも007入りは別にスーツじゃなかったんですよね。

月に映画館に10回くらい行く単なる映画好き、プラス、
高級スポーツカー好きが入り口だった。

結局、好きになるなんて「何か(誰か)」がきっかけです。

そして、そのきっかけによって僕は、スーツが持つ
2つの側面に気づけたという訳です。

どんな2側面かと言いますと・・・


ユニフォーム(制服)としてのスーツ

スーツはユニフォームです。

起源が軍服でも貴族服飾でも、その根源を考えれば
『帰属意識』です。

その社会に帰属しているという証明がスーツであるわけです。

だから「日本のサラリーマンのスーツがダサい」と言ったところで、
そういう社会なのでしょうない。

ただマズローじゃないけど、人間の欲求がより高次に向かっていく
と考えるなら、そろそろユニフォームとしてのスーツを卒業しても
いいのじゃないかと思います。


セルフ(自己)としてのスーツ

便宜上、収入が高い低いで社会階級を規定します。

銀座で見かけたあのサラリーマン達の社会階級は
上だと思います。

実際はわかりません。でも、そんなことは
正直どうでもいいのです。

「人間はその社会から思われているような人になる。」

これが大事なのです。



僕はすげー平凡な人間です。

頭がよい訳でもないし、要領がよい訳でもない、もちろん、
何かに特化した才能がある訳でもない。

でも会社にいた頃は大体の人が「出来る人」と
思っていたと思います。

売上げが未達の月が数ヶ月続いたとしても、
「出来る人」なのです。



なぜか?

挨拶をしっかりした?
仕事を溜め込まないようにした?
コミュニケーションをより取るようにした?

もちろん、こういった要素も多少はあったかと思いますが、
でも僕が一番気を使ったのは

「人間はその社会から思われているような人になる。」

で、スーツ(装い)に対してです。

毎日、スーツにブラッシングする。

トラウザーズをプレスする。

シャツのアイロンがけを怠らない。

こんなことくらいで、人からの評価が変わるのだから
面白いものです。

そしてそれが、僕と言う人間を証明するものともなる。



普段何気なく着るそのスーツは、社会への帰属を
証明するだけのものかもしれない。

でもそのスーツは、より高次な欲求を満たすツールともなり得る。



スーツ。見方によって、


  • セルフスーツにもなるし
  • ユニフォームスーツにもなる。



ここまでありがとうございました。

山本

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